『上海市による多国籍企業の地域本部設立の奨励に関する規定』（滬府発〔2017〕9号）及び『上海市人民政府による開放をさらに拡大し開放型経済の新体制の構築を加速させることに関する若干の意見』（滬府発〔2017〕26号）を貫き、さらなる多国籍企業を誘致し、静安区に地域本部、本部型機構および研究開発センターを設立させ、静安区本部経済と国際経済の発展を促進するため、『静安区による積極的な財政政策を実施し経済成長モデルの転換を促進することに関する若干の意見』及び『静安区による「第十三次五ヵ年」国家サービス業の総合改革試行の実施に関する実施意見』に基づき、本実施方法を制定する。

一、特定項目資金

設立された「静安区本部経済発展特定項目資金」を区商務委員会の部門予算に組み入れ、『静安区による産業発展特定項目資金の使用と管理の規範化に関する実施意見』及び財政予算資金に関する規定に基づき、管理と使用を行う。

二、支援対象

（一）認定済みで、登録、納税所属関係が本区にあり、新規導入され（本方法でいう「新規導入」とは2017年1月1日以降に本区での登録、転入或いは昇格したもの、以下同じ。）、かつ本区の重点産業の発展方向に合致し、独立法人資格を持つ多国籍企業の地域本部と本部型機構。

（二）認定済みで、登録、納税所属関係が本区にあり、新規導入された外資研究開発センター。

（三）上記多国籍企業の本部、本部型機構と外資研究開発センターの高級管理職と専門人材。

三、支援措置

（一）多国籍企業の地域本部

1.内装の資金支援

新規導入された多国籍企業の地域本部が本区で自社用オフィス物件を賃貸したり、購入したりする場合、物件の規模に応じ、一定額の一回限りの内装の資金支援を二年に分けて行う。

2.人材マンション

本区で登録された多国籍企業の地域本部が人材マンションを申請するための便宜を図る。認定された専門人材（人数限定）には、本区の「人材マンション」への入居を優先させる。

3.昇格の資金支援

本区の既存の企業（2017年1月1日までに設立）が多国籍企業の地域本部に昇格した場合、一定額の資金支援を二年に分けて行う。

（二）多国籍企業の本部型機構

1.物件賃貸の資金支援

新規導入されて認定済みの多国籍企業の本部型機関が本区で自社用オフィス物件を賃貸する場合、一定額の賃貸資金支援を三年間行う。自社用オフィス物件を購入・建設する場合、賃貸の資金支援と同等基準の三年分の総額を一括支給する。

2.経営に対する奨励

新規導入されて認定済みの多国籍企業の本部型機関で、認定の年度以降で年間営業額が初めて5億人民元を超えた場合、一定額の一回限りの奨励金を三年に分けて、それぞれ40％、30％、30％の割合で支給する。

3.内装の資金支援

新規導入されて認定済みの多国籍企業の本部型機構が本区で自社用オフィス物件を賃貸したり、購入したりする場合、物件の規模に応じ、一定額の内装の資金支援を二年に分けて行う。

4.人材マンション

本区で登録された多国籍企業の本部型機構が人材マンションを申請するための便宜を図る。認定された専門人材（人数限定）には、本区の「人材マンション」への入居を優先させる。

（三）外資研究開発センター

1.税収優遇

外資研究開発センターは『財政部　税関総署　国家税務総局による「第十三次五ヵ年」期間に科学技術イノベーションを支援するため行う輸入税収政策に関する通知』（財関税〔2016〕70号）及び『財政部　商務部　国家税務総局による研究開発機構設備調達増値税政策の継続執行に関する通知』（財税〔2016〕121号）に基づき、科学技術開発用品を輸入する場合に輸入関税と輸入付加価値税、消費税を免除し、国産設備を購入する場合に増値税を全額返済とする。

2.物件賃貸の資金支援

新規導入された外資研究開発センターが本区で自社用オフィス物件を賃貸する場合、一定額の賃貸資金支援を三年間行う。本区で自社用オフィス物件を購入・建設する場合、賃貸の資金支援と同等基準の三年分の総額を一括支給する。

3.人材マンション

本区で登録された外資研究開発センターが人材マンションを申請するための便宜を図る。認定された専門人材（人数限定）には、本区の「人材マンション」への入居を優先させる。

4.国際発明特許の資金支援

国際『特許協力条約（PCT）』に基づいて提出された、また国家知的財産権局を受理局とする国（境）外の特許に対し、区の知的財産権特許資金支援政策を参考して資金支援を行う。

四、附則

（一）国、上海市の関連政策の規定を適用するとともに、本方法の規定にも適合する場合、一律に国、上海市の関連規定を優先させるべき。一つの支援対象には高い基準を適用することができるが、同じ内容の財政支援資金を繰り返し享受してはならない。

（二）本方法の執行期間中に、国や上海市の政策に大きな変化が生じた場合それなりの調整を行うべき。本区が既に公布した規定が本方法と一致しない場合、本方法を基準とする。

（三）香港特別行政区、マカオ特別行政区と台湾地区の投資者が本区に地域本部を設立した場合、参照して執行する。

（四）本方法の解釈権は区商務委員会にある。

（五）本方法は2019年2月18日から発効し、2021年2月17日まで有効とする。