ゲスト
戈允申
背景紹介
皆さん、科学的なフィットネスについて体系的に学んだことはありますか。日常のスポーツで怪我をしたことがありますか、あるならどのように対応しましたか。日常生活の中でどうやってスポーツ損傷を予防すればいいと思いますか。今回の健康科学普及番組「福祉モーメント 健康南西」は、華山病院運動医学科副主任医師兼華山病院浦東院区の行政総合部主任、戈允申運動医学博士を招待して、皆さんに科学的なスポーツ・フィットネスについて説明していただきます。
司会者:
今日のテーマは「科学的な運動、健康を後押しする」です。今日は、福祉モーメントの活働は特別に華山病院運動医学科副主任医師兼華山病院浦東院区の行政総合部主任、戈允申運動医学博士を招待しました。戈先生は膝、肩、足首などの関節のスポーツ損傷、靭帯軟部組織損傷の診療が得意で、長年上海の重要スポーツ試合の首席医療官と医療副主管などの職務を担当してきました。では、戈先生に皆さんと一緒に科学的な運動に関する豆知識を共有して頂きましょう。皆さん、拍手で歓迎しましょう。
戈允申:
今日は南京西路街道、そしてマルチメディアセンターの招待をいただき、とてもうれしいと思います。では、これから、復旦大学付属華山病院を代表して健康と運動についての科学普及講座をさせていただきます。今日は、若者を中心に、昼の時間を利用して、どのように科学的に運動をすればいいのかを説明してあげましょう。
戈允申:
健康に対する世界保健機関の定義によれば、実は私たちの体に病気がないだけでなく、心身共に健康であってこそ本当の健康と言われます。病気にかかってないということは、今相対的な健康状態にあることを示しているだけで、必ずしも本当の健康状態にあることを示しているわけではありません。現代人はストレスがかなりたまっています。特にホワイトカラーは仕事も結構忙しくて、身体的健康や心理的健康、社会適応能力と道徳健康の4つの面が何れも健全であってこそ、本当の完全に健康な人だと言われます。
戈允申:
では、なぜ運動が必要なのでしょう。まず、皆さんもご存じの通り、運動は心肺の健康を促進することができます。特に、有酸素体操や健康体操、ランニングなどの有酸素運動に参加すると、私たちの骨格や筋肉を強化することができます。スポーツ選手が私たちに与える直観的な印象は、体がとても丈夫だというイメージです。実は、運動は骨の密度を高め、靭帯・関節の強さを強化することができます。また、内分泌を調節することもできます。ご存じの通り、現在、糖尿病の若年化率が非常に高くなっており、多くの人は30歳で糖尿病にかかります。実は、研究によると、運動は血糖値を下げることができます。運動は私たちの内分泌系をとても良く調節してくれます。また、内因性の神経伝達物質の伝達、内分泌の伝達物質の分泌を促すことができますので、人の精神状態を改善することができます。
戈允申:
運動は世界一の安定剤でもあります。さっき言った通り、多くの人が仕事の不安や緊張により不眠やストレスがたまる問題がありますが、これらの問題は運動を通じて緩和することができます。暇すぎるから運動して疲れると眠りやすくなるとか、運動で体をリラックスする状態にするなどの理由ではありません。運動して疲れて眠りやすくなるのではなく、運動によって私たちの脳の細胞の酸素化を改善し、仕事の効率を高めると同時に神経・筋肉の緊張を緩め、落ち着かせる効果を実現することができます。
司会者:
有酸素運動と無酸素運動についてご紹介いただいてもよろしいでしょうか。
戈允申:
学校でも昔、有酸素と無酸素について教えたことがあります。運動には実は多くの種類がありますが、有酸素運動とは体の酸素が十分であることを確保しながら参加できる運動です。こういう運動は比較的に長い間持続できて、心肺の機能を強化する運動で、ウォーキング、ファストウォーキング、ジョギングなどが含まれます。また、登山や階段上りも有酸素運動ですが、運動を選ぶ際には、自分の状況に合わせなければなりません。若い人はもちろんどっちでも大丈夫です。体に損傷さえなく、病気も障害もなければ、どんなスポーツにも参加できると思います。しかし、中年や高齢者の場合、関節や腰が弱くなる場合もあるため、階段上りや登山はあまり向いていません。
戈允申:
次は無酸素運動ですが、現在、医学的には筋力トレーニングあるいは抵抗トレーニングと呼ばれていますが、筋肉が力を発揮して代謝しますが、実は筋肉を鍛える状態です。こういうトレーニングを多くすると筋肉痛が出やすくなりますが、これは無酸素運動後に乳酸がたまって筋肉痛が現れる現象です。筋力トレーニングは私たちの日常生活の中で不可欠なものです。例えば、多くの人はジムで筋トレをするのを好んでいますが、これがとても代表的な筋力トレーニングです。筋力トレーニングは筋肉をとても良く強化してくれます。
戈允申:
先ほど言った通り、無酸素トレーニングは全身的なトレーニングなので、局所的な筋肉に対する強化効果はそれほど明らかではないかもしれません。筋力トレーニングはとても大切です。特に中年・高齢者の場合、実は多くは力が弱くなり、筋肉の力が足りなくなっていますが、筋力トレーニングをお勧めします。もちろん、いろんなトレーニングをそれぞれ少しずつ組み合わせた方がいいでしょう。有酸素運動の過程中にいくつかの筋力トレーニングを入れたり、運動する前後にいくつかの柔軟性のトレーニングをして、黄金の組み合わせるにすることができます。条件が許されるなら、球技類スポーツに参加するか、競技類スポーツに参加することができます。みんな一つのチームとなって一緒にスポーツをすることですが、今は多くのチームビルディングでもスポーツを選びます。みんな一緒に遊んで楽しくなりながら、体も鍛えられますので、とても良いことだと思います。良かった、これからもずっと続けられればいいと思います。
司会者:
運動をしていると、怪我をしやすくなりますが、こういう場合はどうすればよろしいでしょうか。
戈允申:
ここにはいくつかの誤解がありますが、知っておく必要があります。まず、休むということについて説明してあげましょう。休むとは、ベッドに横になって病気休暇を取って外出しないということではありません。それは休むといわれません。いわゆる休むということは、負傷した部位が休めるようにし、そこを動かず、二次損傷しないように保証すればいいので、他の部位は動いても大丈夫です。多くのスポーツ愛好家は、足を傷つけたり、膝を傷つけてもあきらめず、医者に駆け寄って、ベンチプレスしてもいいのかと聞きます。ベンチプレスは大丈夫です。せめて私は大丈夫だと思います。脚も足も使わないなら、横になってプレスしても大丈夫です。二つ目はアイシングです。アイシングの際にも注意しなければなりません。氷を持って直接1時間や2時間もの間アイシングしていてはいけません。そういう場合、問題になります。一番多い問題はアイシング時間が足りない問題ではなく、凍傷で皮膚があっちこっち赤くなったり、凍って感覚がなくなる問題です。そうなるととても危険です。アイシングなら、15分以内にお勧めします。特に小さい子供の場合、時間をもっと短縮しなければなりません。アイシングが終わって氷を除いた後に、お肌が自分で正常な温度に戻すことを待ちます。アイシングを繰り返すことも出来ますが、温度が戻ってからまたアイシングを施す形で、交互に行うなら大丈夫です。最後に、加圧包帯ですが、これはすべての部位に適しているわけではありません。特に腫れがひどい部位がある場合、急性期はやはり病院に行ってレントゲン写真を撮って、骨折など深刻な問題がないかどうかを確認することをお勧めします。
司会者:
運動は膝関節の退化を加速させ、運動を止めても筋肉が萎縮しないと聞きましたが、これは正しい言い方でしょうか。
戈允申:
実は運動自体は膝関節の退化を加速させません。ただ、膝関節にもともと問題があった場合、運動すると元の病因を悪化させる可能性があります。先ほど筋肉の重要性について話しましたが、普通、人は20、30歳の時、筋肉が一生のピークに達しますが、運動しなければ70歳に半分に下がります。だから現在、高齢者たちはサルコペニアの予防に注意しなければならないと提唱しています。筋肉が少なくて運動しないと転びやすくなります。高齢者の場合、一回転ぶと生活の質が低下しますので、多くの合併症が現れます。皆さんもこれから良い運動習慣を身につけて、体を守り、健康を促進し、関節を守っていただきたいと思います。もしあなたが90歳にもスポーツに参加できれば、あなたの生活の質はもっと良くなります。高齢まで生存しましたが、ベッドに横になって、生活の質が大きく低下している状況は望ましくありません。だから、今からスポーツを始めましょう。
司会者:
脚のトレーニングをしたら脚が太くなりますか。腰のトレーニングをすると腰が太くなるのではないでしょうか。
戈允申:
いずれの年齢層もトレーニングができ、男女ともにトレーニングが必要ですが、女性の場合、ホルモンレベルが異なるため、一般的には男性のような強い筋肉を鍛えることは難しいですが、これほどの筋肉には鍛えることができるでしょう。あるでしょう。ボディビルディングはありますが、とても辛くて、大きな代価がかかります。だからそういう状況は普通現れません、心配は要りません。
司会者:
ダイエットトレーニングをする際に汗をかくほど、ダイエット効果が良いと聞きましたが、本当にそうですか。
戈允申:
これにはもう一つの誤解です。ダイエットは実は体重を減らすのではなく、体脂肪をコントロールすることだと思います。体脂肪を正常な範囲にコントロールして、筋肉の含有量を増やせばいいと思います。しかし、もう一つの問題にも気を付けないといけません。女性の体脂肪率が低すぎると、かえって免疫に影響を与えますので、体脂肪を低すぎるレベルにしてはいけません。断食ばかりするのではなく、バランスのとれた食事をしなければなりません。今日の講座ではわざわざ食事の話をしていませんが、実は食事にはたくさんの注意すべき点がありますし、運動関連の栄養にもたくさんのいわれがあります。しかし、私たちは今すでに大変に生きていますので、食事さえあれこれ言われると、本当につらいでしょう。だから美味しいものを食べたいなら、動けましょう、そしてそれを消費しましょう。汗を良くかくのは、汗腺の分布に関われていますが、汗を良くかくほど運動効果が良いとは言われません。これは誤解です。
司会者:
今日のインタビューはここで正式に終了いたします。皆さん、戈先生の素晴らしい共有に改めて感謝しましょう!本当にいい勉強になりました。さようなら!
戈允申:
みなさん、さようなら!