ゲスト
邱中寧
背景紹介
静安区は悠久な歴史を持ち、経済が発達しており、教育の内包が非常に豊かです。嘗て、蔡元培、陳鶴琴、劉仏年といった教育の有名人はここに貴重な思想的財産を残しました。教育は、数多くの家庭と社会の民生に深く関わるものです。静安の教育は常に先人の教育理念を受け継ぎ、学習者を中心とした教育エコシステムを絶えず構築し、全ての静安市民の生涯にわたる成長に貢献しています。
司会者:
皆さん、こんにちは。本日は静安区教育局の邱中寧局長にお越しいただきました。邱局長、よろしくお願いいたします!
邱中寧:
こんにちは!よろしくお願いします。
司会者:
静安区は悠久な歴史を持ち、経済が発達しており、教育の内包が非常に豊かです。嘗て、蔡元培、陳鶴琴、劉仏年といった教育の有名人はここに貴重な思想的財産を残しました。教育は、数多くの家庭と社会の民生に深く関わるものです。静安の教育は常に先人の教育理念を受け継ぎ、学習者を中心とした教育エコシステムを絶えず構築し、全ての静安市民の生涯にわたる成長に貢献しています。
邱中寧:
そうです。現在、静安は国際化大型都市の中心市街地を構築しており、教育分野における区教育局の取り組みとして、生徒に対して国家アイデンティティや国際理解、そしてグローバル適任力といった素養を育成することを重視しています。彼らが時代の特性を把握し、文化的自信を確立させ、さらに国際的視野を育成し、時代の重任を果敢に担う使命感を強化するよう導いています。
司会者:
邱局長、「中国の心、世界の目」という国際理解教育について、詳しくご紹介していただけますか?
邱中寧:
はい。基礎教育の段階では、国際的視野と多文化教育を強化することで、生徒たちが視野を広げ、理解を深め、共通認識を形成することができます。例えば、上海市大寧国際小学校は、「グローバル適応能力の基盤を築く」という発展理念を掲げています。この理念を学校の五育(徳育・智育・体育・美育・労育)融合カリキュラムシステムに巧みに組み込み、小学生の特性を考慮した上で、生徒が探索と実践を追求するよう指導しています。これにより、小学生のグローバル適応能力を培うための中国の視点、児童の視点、およびカリキュラムの視点を明確にしています。
司会者:
高校段階では、どのような革新的な取り組みが行われていますか。
邱中寧:
普通高等学校では、区内全域で国際カリキュラムの試行を行い、優れた高校生のイノベーション力の向上と持続的な発展をサポートするために、より良質なカリキュラム資源を提供しています。例えば、市西中等学校では、IBDP国際カリキュラムと中国カリキュラムを全面的に融合させ、探究型教学、研究型学習、プロジェクト型学習などが採用されています。このアプローチにより、中国の伝統文化の教育を重んじながら、家国情懐(正義感や結束力、愛国心などを強く思う気持ち)を育むことができるほか、世界に目を向け、学生が多文化を尊重し理解するよう導いています。
司会者:
国際理解教育のみならず、静安区は科学教育の推進にも長年注力していると伺っています。
邱中寧:
そうです。第45回世界頭脳オリンピックの決勝戦において、大寧国際小学校の2つのチームが「人工知能装置」に関する課題と「ロックでスリップの旅」という課題でそれぞれ小学部門の優勝を果たしました。静安区の科学教育はカリキュラムに焦点を当て、学校では情報科学技術、労働技術、自然、科学、道徳法治など複数のカリキュラムを深く統合した教育を展開し、国家カリキュラムを学校現場で効果的に実施する新しい取り組みを形成しています。また、これまでに70以上の個性豊かなイノベーションラボが次々と築き上げられており、数学、物理、化学、生命科学、エネルギー、情報技術、航空宇宙といった多岐にわたる分野をカバーしています。静安の生徒たちは「静安区中小学生個性化学習予約プラットフォーム」を利用し、予約を済ませたら、これらのラボを活用することができる。イノベーションの興味と潜在力を持つ学生に対して強力な支援を提供しています。
司会者:
邱局長、ご説明ありがとうございます。続いて、静安区の教育エコシステムについて伺います。静安教育のエコシステムは多様性に富み、質の高い均衡が保たれており、常に全市トップクラスを維持しています。どのように実現したのか、ご紹介していただけますか?
邱中寧:
はい。就学前教育の段階では、市のモデル幼稚園が12箇所、市の一級幼稚園が43箇所あり、公立の質の高い幼稚園は全体の88.5%を占めています。義務教育の段階では、教育学区が1つ、教育グループが14社、そして上海市の新たな優良プロジェクト学校が9校あります。静安には様々な種類の学校があります。例えば、特に経済的に困窮している適齢の青少年を受け入れる久隆模範中等学校や、少数民族を募集対象とする回民中等学校と共康中等学校、市内唯一の宿泊制中等学校である時代中等学校などがあります。また、大学の優れた教師チームを基盤として、上海外国語大学蘇河湾実験中等学校や上海戯劇学院付属学校などが運営されています。さらに、上海協和教育センターと連携して、協和バイリンガル培明学校の委託管理も行っております。高校教育段階には、学術的な普通高等学校、特色ある普通高等学校、実験的モデル高等学校など多様なタイプの学校があります。中には、上海市の実験的モデル高等学校は7校、特色ある普通高等学校は1校あります。上海市では実験的モデル高等学校数が一番多い区の一つとなっています。
司会者:
静安の素養教育は、既に社会から高い評価を得ています。
邱中寧:
そうです。上海市のグリーン指標のテスト結果によると、静安区の総合的なパフォーマンスは優れており、学業の質と学習生活の質は連年高水準を維持しています。「学生の体質健康優良率」は2020年の59%から2023年の65%に向上し、市全体でも上位に位置しています。
司会者:
生涯にわたる学習の時代の波で、社会教育は市民に最も身近な教育形態として極めて重要です。ここ数年、静安区は「教育フレンドリーコミュニティ」の構築に力を入れ、「教育は社会の中にあり、社会は教育を理解する」という現代的な教育ガバナンスの形を目指しています。
邱中寧:
そうです。特に2022年、区教育局が江寧路街道と密接に協力し、「楽寧共有」カリキュラムを開発しました。この取り組みは、街道の歴史的な背景やコミュニティ資源を最大限に活用し、学校の放課後の教育の質を向上させることを目的としています。さらに、家庭教育指導においては、静安は「名師優課進万家」プロジェクトを推進しており、家庭と学校、地域社会が一体となって人材を育成するエコシステムを構築しています。「オンライン保護者学校」を設立し、静安区のすべての小学家庭を対象にサービスを提供しています。保護者は、いつでも必要に応じて個別の教育内容をリクエストできるようになっています。家庭教育指導センターを特に設立し、「月例講座メニュー」を作成し、静安区全体の保護者に質の高い家庭教育大講堂を提供しています。今年、大講堂は11回開催され、オンライン上の視聴者数は延べ1万1100人に達する予定。
司会者:
生涯教育の分野で、重点的な取り組みにはどのようなものがありますか?
邱中寧:
生涯にわたる教育の分野では、静安区の高齢者がデジタルデバイドを乗り越え、現代生活の高いクオリティを共有できるようにすることが、教育活動の重要な柱となっています。2022年、静安区は「静安区の高齢者が『デジタルデバイド』を乗り越える標準ガイドライン」を作成し、リリースしました。このガイドラインは昨年、すでにバージョン1.0から2.0にレベルアップされ、スマートソーシャル、スマート政務、スマート医療、スマート交通など12テーマにわたる高齢者向けデジタル教育のカリキュラムシステムが打ち出されました。2023年には、高齢者向けデジタル教育のコミュニティ導入イベントが合計250回実施され、そのプロジェクトに対する満足度は98%に上っています。今年は295回のイベントを開催し、高齢者が「デジタルデバイド」を乗り越えられるよう継続的に支援する計画です。
司会者:
局長、ご説明ありがとうございます。今後の計画についてお聞かせいただけますでしょうか?
邱中寧:
今後、私たちは「学習に優れた教育を提供することで市民の生涯にわたる成長に貢献」することを目指して努力し続けます。静安教育は、習近平総書記が教育事業に寄せた切なる期待を心に刻み、人民を中心とする発展理念を実践し、幼児期から良質な教育の提供、学びやすい環境作り、市民のためのサービスを堅持し、静安市民の質の高い教育への切実な期待に応え続けてまいります。
司会者:
貴重なお話を共有いただき、ありがとうございました。本日のインタビューはこれで終わりになります。局長、ありがとうございました。
邱中寧:
ありがとうございました。